【国公立大学編】英語試験を使える国内大学の入試について徹底解説【2021年度】

グローバル化に対応するべく、日本の大学の英語入が大きく変わりつつあります。
マークシートのみの試験だったのが、スピーキングやライティングも取り入れる試験へと徐々に変化していきます。
本記事では、2021年度の入試において、英語の民間試験を利用できる国公立大学について紹介します。
私立大学については 【私立大学編】英語試験を使える国内大学の入試について徹底解説【2021年度】 次のページをご参照ください
1. 入試に民間の英語試験を使えるようになった経緯と現状
グローバル化が急激に進む中、日本人の英語力はあまり高くありません。
読んだり聞いたりということはある程度できるのに、話す・書く能力が低いと言われています。
その原因は、中高の英語教育において話す・書くという授業があまり行われず、大学入試の試験内容についても「リーディング」「リスニング」のみであることだと考えられました。
とは言っても、共通テスト(旧センター試験)において、「スピーキング」「ライティング」の能力をテストをするのは難しい。
なにせ、数十万人も一斉に受けるテストです。試験官の数も、採点する人の数も足りません。
そこで、海外の大学入試にも使われるような民間の英語試験を活用することになったのです。
別日程でスピーキングやライティングを含めた4技能の能力を測る試験を受けてもらい、それを英語の点数として活用するということですね。
2. 2021年度の入試で民間の英語試験を利用できる国公立大学
2021年度の国公立大学入試では、まだ民間の英語試験を利用できる大学は多くありません。
その数は、全国の国立大学82大学のうちたったの9大学。
73大学では民間の英語試験の活用を見送ることになっているのです。
以下の表は、2021年度の入試において民間の英語試験を活用する大学です。
大学名 | 対象学部 | 活用方法 | 対象の英語試験 |
---|---|---|---|
千葉大学 | 国際教養学部 文学部(一部) 法政経学部 教育学部 理学部 工学部 園芸学部 薬学部 看護学部 |
英検、ケンブリッジ、GTEC、TEAP、TOEFL iBT、TOEIC、IELTS | 個別学力試験「外国語」の得点に換算 |
東洋海洋大学 | 海洋生命科学部国際資源環境学部 | 出願資格 | 英検、GTEC、TEAP、TOEIC 、TOEFL iBT、IELTS |
大阪教育大学 | (A)小中教育専攻・中等教育専攻英語教育コース (B)グローバル教育専攻英語コミュニケーションコース |
(A)共通テストの得点に加算 (B)共通テストと個別試験の「外国語」の得点を満点とする |
(A)英検、GTEC、TOEIC 、TOEFL iBT、IELTS (B)英検、GTEC 、TOEIC 、TOEFL iBT、IELTS |
九州工業大学 | 全学部 | 共通テスト「外国語」の得点に加点 | 英検、ケンブリッジ、GTEC、TOEIC、TEAP、TOEF、iBT、IELTS |
長崎大学 | 多文化社会学部 | 共通テスト「外国語」の得点を満点とする | 英検、GTEC、TEAP、TOEIC、TOEFL iBT、IELTS |
鹿児島大学 | 共通テスト「外国語」試験を課す学部学科 | 共通テスト英語筆記が80%以上の場合、満点とする。 80%未満の場合、得点の25%の点数を加点する。 |
英検、ケンブリッジ、GTEC、TEAP、TOEIC、TOEFL iBT、IELTS |
宮崎大学 | 工学部(前期) | 個別学力検査「英語」の試験を満点とする | 英検、GTEC、TOEIC、TOEFL iBT |
琉球大学 | 医学部医学科以外の全学部 | 共通テストの英語試験の得点に加点 | 英検、ケンブリッジ、TOEIC、TEAP、TOEFL iBT、IELTS |
表を見ると、特に九州地方では活発に民間の英語試験の導入がされているのが分かります。
必要な点数や割合については、大学によって異なるため、各大学の公式HPをよく確認してみましょう。